有料

土壌採取 要求見送り 宜野湾市 PFAS汚染「根拠ない」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 2022年に宜野湾市伊佐の下水道マンホールから白い泡が流出した件で、市は沖縄防衛局などの関係機関に土壌採取許可申請を働き掛けることを見送ると明らかにした。11月30日に宜野湾ちゅら水会の要請に回答した。
 有機フッ素化合物(PFAS)汚染を懸念する同会の要請に、市は回答書で水質調査した結果、国の暫定指針値を下回っていたことから、「泡の漏出時移動路等へあふれ出たPFOS等の量も暫定指針値以下であったと推察される」と説明。暫定指針値に照らした結果、「米軍施設・区域から汚染が発生していると主張するに十分な理由・根拠が整理できないと判断した」としている。
 同会は、マンホール下の下水道は、米軍普天間飛行場からの排水が流れることから、PFAS汚染の疑いがあるとして土壌採取の必要性を訴えていた。回答に対し、同会の照屋正史さんは「不適切な指針値を準用しており判断できる根拠はない。汚染が発生しているかどうかは土壌調査結果を基にするもので、判断の理由は的外れだ」と指摘した。 
  (慶田城七瀬)