有料

オスプレイ屋久島沖墜落、海中で5人の遺体発見 機体の胴体部分も 死者数は米オスプレイ事故で最悪に


オスプレイ屋久島沖墜落、海中で5人の遺体発見 機体の胴体部分も 死者数は米オスプレイ事故で最悪に 鹿児島県・屋久島の安房港に引き揚げられた、米軍CV22オスプレイの残骸とみられるもの=4日午後3時1分
この記事を書いた人 Avatar photo 共同通信社

 鹿児島県・屋久島沖の米空軍輸送機CV22オスプレイ墜落事故で、在日米軍は4日、自衛隊との海中捜索により、機体の胴体部分とともに搭乗員5人の遺体を発見した。うち2人を引き揚げ、米軍は5日以降、残る3人も収容する方針。墜落機には8人が乗っており、事故の死者は計6人となった。海上保安庁などは残る2人の発見を急いでいる。防衛省によると、屋久島沖の墜落で6人の死亡が確認され、米オスプレイの事故では過去最多の死者数となった。開発段階では、2000年に19人死亡するケースもあった。

 11月29日の墜落直後から、屋久島沖では多くの残骸が見つかった。数メートルの物もあり、機体は大破したとみられる。米軍は日米地位協定に基づき、海保などが回収した残骸を順次引き取っている。

 12月4日午前11時ごろ、米軍は屋久島町内の倉庫から、ブルーシートで梱包(こんぽう)された残骸をトラックの荷台に載せて屋久島空港に運んだ。その後も燃料タンクのような物など、搬送が続いた。

 米軍は、救難活動のために原子力空母カール・ビンソンを投入。中国封じ込めを念頭に、西太平洋に展開しており、捜索海域周辺への派遣は、事故に乗じた中国軍の動きをけん制する狙いもあるとみられる。

 海上保安庁の巡視船、自衛隊の護衛艦や掃海艇が展開し、異例の規模での捜索となっている。

 墜落したCV22は横田基地(東京都)配備。事故当日は通常の訓練で、岩国基地(山口県)から嘉手納基地に向かう予定だった。

(共同通信)