米軍が嘉手納基地の西側に、有害とされる有機フッ素化合物(PFAS)汚染水をためるコンクリート張りの「ため池」を設けていたことが13日までに政府関係者への取材で分かった。
同所は消火訓練施設に付随しており、訓練で使用した泡消火剤が流れ込み、PFASが混入したと見られる。13日には米軍関係者と見られる人たちがため池で作業する様子を本紙の記者が確認した。関係者によると、ため池を閉鎖する作業をしている。
13日午前9時半すぎ、国道58号沿いから見える嘉手納基地内にあるため池は青いビニールシートに覆われ、6人ほどで現場を確認する様子があった。シャベルを持つ人もいた。米軍車両が出入りし、荷台にはビニールに覆われた物が積まれていた。現場近くには「沖縄環境分析センター」と書かれた車両もあった。
環境調査などを行う沖縄環境分析センター(宜野湾市)は13日、本紙の取材に対し「守秘義務があるので作業内容はお伝えできない」とした上で、同時刻に現場で作業をしていたことを認めた。荷台に積まれた物については「サンプリング作業に使った機材ではないか」と回答した。
沖縄防衛局は13日夜、本紙の取材に「日本側の事業ではない。現在、事実関係を確認中」と答えた。本紙は13日、嘉手納基地の第18航空団にも問い合わせたが同日に回答はなかった。
(明真南斗、石井恵理菜)