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市民が防衛局長告発 うるま 伐採届で虚偽疑い


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 沖縄防衛局が実施した陸上自衛隊勝連分屯地(うるま市)の進入路付近の普通林伐採について、防衛局がうるま市に提出した届出書に複数の虚偽があるとして、うるま市民有志が虚偽公文書作成・同行使罪に当たるとして伊藤晋哉沖縄防衛局長を那覇地方検察庁に告発した。14日付で告発状を郵送した。告発人の照屋勝則氏、照屋寛之氏、宮城英和氏、伊波洋正氏が15日、県庁記者クラブで会見した。
 告発状などによると防衛局は2021年4月21日付でうるま市に提出したとする伐採届出書で、伐採期間は21年5月10日~8月31日に指定していた。だが、市から委託を受けた企業が20年2~5月の間に撮影した航空写真では、当該地域は既に伐採されていた。防衛局が届け出の前に伐採した可能性があるという。
 うるま市の求めに応じ、防衛局は今年10月25日付で、21年4月に提出したとする届出書を市に出したが、存在するはずのない22年2月の契約書類が含まれていたという。照屋寛之氏は「国は地元への説明を甘く見ている。虚偽文書を出してでも乗り切ろうとする姿勢は許せない」と批判した。沖縄防衛局は本紙取材に「(告発の)事実が確認できておらず、お答えすることはできない」とした。 
  (知念征尚)