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「若い世代も現状知って」 わびあいの里の謝花悦子さん


「若い世代も現状知って」 わびあいの里の謝花悦子さん 車いすで集会に参加し、マイクを握る謝花悦子さん
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前で開催された県民集会には、伊江島の反戦平和活動家・故阿波根昌鴻さんの思いを受け継ぐ「わびあいの里」理事長の謝花悦子さん(85)も参加した。マイクをぎゅっと握りしめ、「命を守るためには平和しかない」と参加者に訴えた。
 車いすのため、当初は集会への参加をためらっていたという。今回、知人のサポートを受け、ゲート前を訪れた。
 3歳の時に発症した骨の結核「カリエス性骨髄炎」の苦しみを振り返り、「戦争のせいで治る病気も治せなかった。戦で命を失うようなことはなくさないといけない」と語りかけた。
 民意を顧みることなく国の代執行によって工事が強行されたことについて「辺野古(新基地)を造ってはいけない。自然をも狂わせる」と話し、危機感を募らせた。
 戦争を知る世代が少なくなり、戦後生まれが県人口の大半を占める中、「歴史は地続きだ」と強調し、「若い世代にも沖縄の現状をもっと知ってほしい。命より大事なものはない」と強調した。   (渡真利優人)