有料

「住民目線」の展示に アブチラガマ案内センター問題で沖教組 沖縄・那覇の教育福祉会館で集会


「住民目線」の展示に アブチラガマ案内センター問題で沖教組 沖縄・那覇の教育福祉会館で集会 糸数アブチラガマ案内センターの展示内容について問題視する登壇者=11日、那覇市古島の教育福祉会館
この記事を書いた人 Avatar photo 吉田 健一

 「建国記念の日」の11日、県憲法普及協議会などが主催する反対集会が那覇市古島の教育福祉会館で開かれた。南城市玉城糸数の糸数アブチラガマ案内センターの展示内容が問題視されている件について、現地を確認した県教職員組合(沖教組)島尻支部の下地史彦さんが登壇。沖縄戦の実相を正しく伝えるため、「住民目線」の展示内容に変更するよう市や教育委員会に求めていく考えを示した。3月6日に開かれる中央執行委員会に支部から要請内容を提案する。

 案内センターには現在、日章旗10枚や日本兵の写真、銃剣などが展示され、平和ガイドや沖縄戦研修者らから「戦争賛美につながる」との懸念が出ている。センター側は「ある物を展示しただけ」と、戦争賛美の意図はないとの見解を示す。

 下地さんはセンターの見解について「意図がなかったとしても見る者に誤ったメッセージを送りかねない」と警鐘を鳴らした。さらに、旧県立平和祈念資料館の開館当初も同様の問題が起きたことを念頭に「悲惨な戦争の実相を広く正しく伝えていくか、ということを大きな柱として歩んできた」と語った。

(吉田健一)