対馬丸記念館開館20周年・対馬丸事件80年祈念事業実行委員会は、8月22日の各周年に合わせ、「対馬丸記念館の20周年を支える会」を発足した。17日、那覇市若狭の同館で発足式が開催された。二つの周年に合わせ、慰霊祭の夜間開催や小学校へのモニュメント建立、記念誌の発刊などが予定されている。
発足式では、記念館の存在意義と周年事業を広く県民に周知することを目的として、元首長や経済界などから23人が呼びかけ人として選出され、委嘱状が交付された。
同委員会会長で対馬丸記念会の髙良政勝代表理事は「対馬丸記念館は戦争の愚かさの象徴。みなさんの力をお借りして、世界平和と反戦の象徴として維持できれば」と語った。
呼びかけ人代表で元県知事の稲嶺恵一りゅうせき参与は「対馬丸記念館は平和のシンボルでもある。祈念事業が成功するように一助を担いたい」と語った。
周年事業として、6月1日に県立博物館・美術館で開催されるシンポジウムを皮切りに、7月ごろには、同事件の犠牲者が多かった那覇市立泊小学校に平和のモニュメント建立を予定している。8月22日の慰霊祭では、これまでの日中の式典に加え、対馬丸の沈没時間に合わせた夜の慰霊祭も検討している。
同委員会では今後、記念館のロゴや館是を制定する予定。
(渡真利優人)