チョウ類研究者の自宅や車両を捜索 沖縄県警、処分保留で釈放 「訓練場では回収しないのに…」


チョウ類研究者の自宅や車両を捜索 沖縄県警、処分保留で釈放 「訓練場では回収しないのに…」 自宅や車両などを家宅捜索する県警の捜査員ら=19日、東村
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 沖縄県浦添市の在沖米国総領事館前で米軍北部訓練場跡地から見つかった不発弾等を所持し、回収を試みた警察官の手をはねのけるなどしたとして公務執行妨害容疑で東村のチョウ類研究者で執筆業の女性(45)=威力業務妨害などの罪で公判中=が逮捕された件で、沖縄県警は19日、女性の自宅などを家宅捜索した。女性は同日、処分保留で釈放された。

 19日午後、東村の女性の自宅付近には県警の爆発物処理隊や機動隊車両などが配備され、捜査員らが車両や自宅などを捜索した。グレネード弾のような物や照明弾のような物を押収した。

 女性によると、16日に領事館前で所持していたのは、てき弾の不発弾1発、未使用とみられる照明弾1発、使用済みの煙幕手りゅう弾1発など。不発弾は陸上自衛隊が回収したという。

 女性は米軍北部訓練場跡地等の廃棄物問題に取り組んでいる。女性は「北部訓練場返還地では回収しないのに、なぜ領事館前では回収するのか」と話し、「それだけ危険な物がやんばる世界自然遺産には残っている」と訴えた。