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「さらに高めたい」 教え子、関係者ら喜びの声 宮城能鳳さん芸術院会員 沖縄


「さらに高めたい」 教え子、関係者ら喜びの声 宮城能鳳さん芸術院会員 沖縄 日本芸術院会員に選ばれ、思いを語る宮城能鳳さん=20日、与那原町(ジャン松元撮影)
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 宮城能鳳さんが日本芸術院会員に選ばれたことについて、組踊関係者からは喜びの声とともに、「先生が築いたものをさらに高めたい」との決意が聞かれた。

 前伝統組踊保存会会長の眞境名正憲さん(86)は「沖縄の芸能に携わる全ての方に誇らしく、目標になる」と喜び、「後輩やほかの人間国宝の方も会員になれればありがたい」と期待を寄せた。

 組踊音楽歌三線の人間国宝で、能鳳さんと共に国立劇場おきなわの組踊研修で指導している西江喜春さん(83)は、能鳳さんの若手育成の功績は大きいと指摘する。「芸術院会員になったことで、能鳳先生が沖縄の芸能について中央に助言や意見を言うこともできれば幸いだ」と話した。

 能鳳さんの県立芸術大教授時代に指導を受けた同大准教授の嘉数道彦さん(44)は「新作組踊づくりに挑戦した時も背中を押してくれた。当時の指導があって今の私がある」と感謝する。「芸術院で沖縄の芸能がしっかり位置付けられたことは喜ばしい。先生が築いたものを次世代の私たちがさらに高めたい」と気を引き締めた。

 (伊佐尚記、田中芳)