「女は大学に行く必要はない。結婚して子どもを産むことが大事だ」。それが当たり前だと言われて育った山元淑乃さん(49)=琉球大学グローバル教育支援機構准教授=は「幼少期から女であることに劣等感を感じることが多かった」と振り返る。英語の勉強がしたくて神戸大に進学。大学院卒業後はルーマニア、ラトビア、フランスで日本語教師を務め、結婚後に琉球大で就職が決まり沖縄に移った。
現在は留学生支援に腐心している。特に混迷するアフガニスタンで暮らす女性が気掛かりだ。2021年8月にタリバンが復権し、女性は教育を受けられず、仕事に就くこともできない。復権前に教師をしていた女性を1人、3月に沖縄に迎え入れ、運営中のオルタナティブスクールでアルバイトをしてもらう。「性別で生き方に差が生じるのは理不尽だ。等しく教育を受け、仕事に就けられるべきだ」と、声に熱がこもる。
(嘉数陽)