有料

南城市長、SNS投稿の削除を拒否 セクハラ被害者の個人情報 市議会特別委員会が削除要請 沖縄


南城市長、SNS投稿の削除を拒否 セクハラ被害者の個人情報 市議会特別委員会が削除要請 沖縄 南城市役所
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

【南城】南城市議会特別委員会は13日、古謝景春市長に対し、自身のセクハラ疑惑を否定する際に、被害を訴えている元運転手の女性や家族の情報を一方的に明らかにしたSNS投稿の削除を求める申し入れをした。古謝市長は2月末に、同内容を投稿した。正副委員長の報告によると市長は削除の意思はないと断言し、要求を拒否した。

 申し入れは与党・ゆまぢり会の安谷屋正委員長、公明党の銘苅哲次副委員長が市長に直接伝えたが、安谷屋委員長の判断で非公開となった。市長は本紙の取材に対し、「委員長に伝えたから」と述べ、明確に回答しなかった。

 正副委員長の報告によると、市長は「事実のみを発信している」と主張。投稿に個人情報が含まれているという認識はないとした。今後個人情報の発信をやめるよう求めると、市長は「SNSの使用に関しては顧問弁護士に相談し検討する」と答えたという。

 市長がSNS投稿の削除を拒否したことを受け、安谷屋委員長は「次回の特別委で議論が出れば検討する必要がある」と述べた。

 また、SNS投稿時、特別委が新たに実施する市職員アンケートの内容はまだ決まっていなかったが、市長は「前市長時代と私の市政時のアンケートを早急に調査する事を確認しました。前市政の恐ろしさが確認されます。絶対に許さない」などと2月末に発信していた。

 中立や野党会派の市議から「(疑惑の当事者である)市長が調査に介入するのか」と問題視する声が上がり、3月13日に正副委員長が市長に投稿の意図を確認した。正副委員長によると、市長はこの場では市当局でもアンケートを検討しているとして否定したが、泉直人総務部長によると、SNSで市長が言及したアンケートは特別委が実施する職員アンケートを指していたという。
 (南彰、上江洲仁美)