米海兵隊のMV22オスプレイが飛行再開した14日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前では、普天間飛行場移設に伴う新基地建設に反対する市民ら約40人が座り込みを行った。事故原因が明らかにされない中での飛行再開に、参加者からは抗議の声が相次いだ。平和団体からも日米政府を批判する意見があった。
沖縄市から訪れた仲宗根寛勇さん(82)は「危険なオスプレイの飛行再開は、思想信条関係なくウチナーンチュ皆反対だ」と強く訴えた。赤嶺智江さん(71)=うるま市=は取材する記者に「犠牲になるのは私かもしれないしあなたかもしれない」と述べ危機感をあらわにした。兼城賢雄さん(78)=沖縄市=は「死傷者を出しておいて、なんら具体的な説明がない」と憤った。
14日に県庁で台湾有事や基地問題について県をただしていた「ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会」の具志堅隆松共同代表は、政府による再開方針が示された翌日の飛行に「われわれがそこまでなめられているのかというのが実感だ」と悔しさを隠さない。南西諸島で進む軍備増強を念頭に「自衛隊もオスプレイを飛ばす。もう日米共に基地はいらない」と語気を強めた。
(増田健太、小波津智也)