県総合運動公園体育館のフロア内に発生した約2センチの段差は、車いす利用者などにとって大きな障壁となっている。障がい者などを支援するNPO法人バリアフリーネットワーク会議の親川修代表は「障壁をなくしていこうという時代の流れに逆行している工事だ」と指摘する。
車いすのスポーツ競技は体育館の床を傷つけることもあり、県内の体育館から利用を断られることも多いという。張り替え工事で使用されたシート状の素材は、耐久力が高く修繕も容易で車いすスポーツも利用しやすくなるため、親川代表は工事を歓迎していた。
工事後に発生した2センチの段差は力の弱い車いす利用者が1人で登るのは不可能な段差だという。
また指定管理者には、車いす利用者以外からも、段差につまずくなどの事例が報告されており、工事後から「段差注意」の看板を配置する事態となっている。親川代表は「県がこの設計を許可したということ自体が障がい者を軽んじている。利用者の目線に立っていない」と悔しさをにじませた。 (福田修平)
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バリアフリーに逆行 ネットワーク会議 親川代表 県対応を問題視
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琉球新報朝刊