【南城】古謝景春南城市長のセクハラ疑惑をめぐり、南城市議会の議会運営委員会は27日、野党・中立・無会派の市議8人が求めた臨時会の開会について、市長への招集要請を見送ることを決めた。与党側から異論が出たためだ。市役所内のハラスメント実態を解明する第三者委員会の設置が再び先送りにされた形だ。
8人の市議は18日、ハラスメント実態調査をする第三者委員会を設置する決議を提出するため、中村直哉議長に招集要請を出していた。
同日に閉会した2月議会で、第三者委設置を求める市民団体の陳情の採択が先送りされ、8人の市議が提出した同趣旨の決議も中村議長が「一事不再議」を理由に受け付けなかった。このため、臨時会を開いて、早期の第三者委設置を目指した。
ところが、27日の議運委では、与党側から「第三者委設置を求める権限が議員にはない」「第三者委の設置を求める臨時議会は全国的にも例がない」といった招集に異論が出て、合意できなかった。議運委としては市長に招集要請をしないことが決まった。
終了後、宮城秋夫議運委員長(与党・会派ニライ・カナイ所属)は「事務局に調べてもらったが初めてのケース。臨時議会を招集する要件を満たしていないとなった」と説明した。
一方、中立・凛の会の仲間光枝市議は「前例がないことを理由に、市議会は自分たちの頭で考えることを放棄している」と批判した。
地方自治法では、議会の定数の4分の1以上(南城市議会は5人以上)で、首長に直接、臨時会の招集を請求することもできる。市議8人は改めて臨時会を開くよう要請する方針だ。