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西原でPFAS、指針値の32倍 工業団地、中城の土地改良区の井戸水など調査 沖縄


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西原でPFAS、指針値の32倍 工業団地、中城の土地改良区の井戸水など調査 沖縄 水(イメージ)
この記事を書いた人 Avatar photo 慶田城 七瀬

 沖縄県環境保全課は12日、発がん性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)について、西原町と中城村の3地点で実施した2023年度のモニタリング調査で、いずれの地点からも国の暫定指針値(PFOSとPFOAの合計が1リットルあたり50ナノグラム)を超過する値が検出されたと発表した。西原の1カ所からは指針値の32倍となる1600ナノグラムが検出され、残り1カ所は110ナノグラム、中城は57グラムだった。PFHxSも全地点で検出された。

 同課によると、発生源は特定されておらず、保全課は今後も高濃度で検出された地点付近の企業などから聞き取りを進める。検出値の増減傾向については判断できないという。

 県は町や村と連携し、付近の地下水を飲用水として利用しないよう周知するほか、モニタリング調査を継続する。

 西原と中城では、21年に町小那覇の西原浄水上の敷地内に流れ込んだ地下水から暫定指針値を超えるPFASが検出された。これを受け、西原町小那覇の工業団地内7カ所と中城村和宇慶の土地改良地区内7カ所の井戸水などを調査した。そのうち3カ所から暫定指針値を超えるPFASが検出されていた。

(慶田城七瀬)