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住宅被害深刻、避難続く 沖縄からの支援に感謝 花蓮市長インタビュー 台湾東部沖地震


住宅被害深刻、避難続く 沖縄からの支援に感謝 花蓮市長インタビュー 台湾東部沖地震 避難場を視察する花蓮市の魏嘉彦市長(中央)=4日、台湾(提供)
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 台湾東部沖地震で被害を受けた花蓮市の魏嘉彦(ウェイジャイェン)市長(38)は10日、本紙の取材に応じた。県内各地での募金活動に「感謝したい」と謝意を述べ、沖縄と同じく観光立県を掲げる同市へ支援として「再建したらぜひ遊びに来てほしい」と呼びかけた。 (7面に関連)
 地震が発生してから10日で1週間がたった。花蓮県政府によると、10日時点で同県では約1800世帯で住宅に被害が出ており、魏市長は「1戸を2人で計算すると、3600人以上が避難生活を続けている」と概算した。住宅に被害が出た被災者らの避難先について、親戚を頼ったり、近隣の寺の宿泊所に泊まったりしているという。
 魏市長自身も被災した。「地震当時、ちょうど出掛ける準備をしていたら、突然の揺れで倒れてきた棚で足をけがした」と振り返った。
 地震が起きた後、台湾内外から被災地を案じる声が寄せられた。魏市長は「被災者の生活再建に義援金はとても重要だ」と話した。花蓮市の姉妹都市の与那国町をはじめ、沖縄でも募金活動が行われていることに「皆さんの関心に感謝したい」と述べた。 
 魏市長はこれまで3回、沖縄を訪れたことがあるが、与那国町にはまだ行ったことがないという。「落ち着いたら、ぜひ訪ねたい」とし、観光立県を掲げる花蓮に「再建されたら、沖縄からもぜひ観光に訪れてほしい」と呼びかけた。
  (呉俐君)