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朝鮮人碑撤去 群馬県を批判 守る会「歴史修正主義」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 群馬県が行政代執行で撤去した朝鮮人労働者追悼碑について、碑の管理団体「『記憶 反省 そして友好』の追悼碑を守る会」が11日、前橋市で集会を開き、県の対応を「歴史修正主義を後押しした」と改めて批判した。守る会は集会をもって解散し、今後新たな団体を立ち上げ活動を続ける。「強制的な労務動員の事実を伝え、碑の再建を目指す」としている。
 碑は太平洋戦争中の朝鮮人労働者追悼を目的に、前身の市民団体が県立公園「群馬の森」(高崎市)に設置。その後、追悼式での出席者の発言が「政治的行事を行わない」との設置許可条件に反するとして、県は許可を更新しなかった。今年2月に撤去した。
 集会には約200人が参加し、労働者を悼み献花した。碑を模した作品を制作したことがある美術作家白川昌生さん(76)は、県には保存する選択肢もあったとして「撤去するのは行政側の暴力だ」と訴えた。
 参加者は集会前、追悼碑の跡地に集合。拡張現実(AR)技術でスマートフォンなどの画面上に追悼碑を再現するアプリが披露された。