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エンジン停止で 遊覧ヘリ不時着 熊本・3人けが


エンジン停止で 遊覧ヘリ不時着 熊本・3人けが 熊本県阿蘇市の現場
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 13日正午ごろ「遊覧飛行中のヘリコプターのエンジンが上空で停止し、不時着した」と119番があった。機体は熊本県阿蘇市の山中の空き地に不時着し、乗客で中国籍の男女2人とパイロットの男性(57)が、骨折などの疑いで病院に搬送された。3人とも意識はあるという。
 阿蘇広域行政事務組合消防本部などによると、パイロットは背骨を折る重傷。乗客の男性(32)は顔などに、女性(33)は足にけがを負ったとみられる。
 不時着したのは同市の観光施設「阿蘇カドリー・ドミニオン」の遊覧ヘリで、運航は匠航空(岡山市)に委託していた。施設によると、ヘリは施設を離陸して阿蘇中岳の火口付近を飛んだ後、戻る途中だった。施設は「事故は34年間の営業で初めて」と説明している。
 国土交通省は、搭乗者が重傷のため航空事故に認定。運輸安全委員会は、航空事故調査官を指名し、14日は現場での調査を予定している。
 不時着現場近くの特別養護老人ホーム「阿蘇みやま荘」の職員湯治栄太郎さん(35)は、ヘリの音が普段より大きいと感じたといい「一歩間違えれば大惨事だ。最悪の事態にならなくて良かった」と語った。