沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さん(70)は13日、戦没者の遺骨が残る本島南部の土砂を名護市辺野古の新基地建設に使う計画を撤回するよう岸田文雄首相に要請すると発表した。6月23日の「慰霊の日」の県主催の追悼式には例年、首相が参列しており、要請書は「追悼式まで、もしくは追悼式において南部から土砂を採取する計画の断念を表明すること」を求めている。
要請書は、戦没者へ哀悼の誠をささげつつ南部の土砂を埋め立てに使うのは「戦没者に対する裏切りであり、冒とくだ」と批判。来県するのなら、南部の土砂は使わないと表明すべきだとした。
新基地建設に伴う大浦湾の埋め立てを巡っては、政府が鹿児島県・奄美大島からの土砂の採取を検討している。具志堅さんは「南部を撤回するとは言っていない。私たちは手を緩めることはない。どちらもやめてほしい」と訴えた。
要請書は今後、県関係の野党国会議員でつくる「うりずんの会」を通じて岸田首相に提出する。6月18日には内閣府や防衛省と意見交換をする予定。具志堅さんは「撤回を表明しないのなら、来県してほしくない。ハンガーストライキに入ってでも抗議する」と述べた。 (前森智香子)
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激戦地土砂使用 首相に具志堅さん 「慰霊の日までに撤回を」
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琉球新報朝刊
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