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独居高齢者6.8万人死亡 自宅で、警察庁年間推計


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 1~3月に自宅で死亡した1人暮らしの人が全国で計2万1716人(暫定値)確認され、うち65歳以上の高齢者が1万7034人と8割近くを占めたことが14日、警察庁への取材で分かった。政府は「孤独死・孤立死」の実態把握を進めており、同庁が初めて集計した。年間約6万8千人の高齢者が独居状態で死亡していると推計される。
 政府は同日、社会的孤立に悩む人たちへの支援を強化するため、関係省庁による初会合を開いた。自治体関係者らから取り組み事例をヒアリング。4月施行の孤独・孤立対策推進法に基づき早期策定を目指す「重点計画」に反映させる。
 警察庁によると、1~3月、全国の警察が取り扱った、自殺を含む1人暮らしの遺体のうち、年齢層別で最も多かったのは、85歳以上の4922人。75~79歳が3480人、80~84歳が3348人、70~74歳が3204人、65~69歳が2080人と続いた。今後も集計を継続する考えだ。
 内閣府は昨年から、孤独死・孤立死の実態把握を目的とした作業部会を開催。中間論点整理で、孤立死の仮の定義を「誰にもみとられることなく死亡し、かつ、その遺体が一定期間の経過後に発見されるような死亡の態様」とした。