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避難所救急搬送770人超 能登地震 「災害関連死」対策急務


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 元日の能登半島地震の後、石川県能登地域に設置された避難所から少なくとも771人が救急搬送されたことが15日分かった。4月末までの4カ月間について、9市町を管轄する各地元消防への取材を基に共同通信が集計した。長期化する避難生活や環境変化のストレスによって体調が悪化し亡くなる「災害関連死」の認定申請が多数に上る中、これ以上犠牲者を増やさないための対策が急務だ。
 県によると、今も2100人超が1次避難所にいる。災害関連死は、避難所の衛生環境などが要因とされ、2016年の熊本地震では熊本県で218人と直接死の4倍超に上った。
 石川県の奥能登広域圏事務組合消防本部によると、学校や公民館などの避難所から救急搬送されたのは輪島市で324人、珠洲市で128人、穴水町で84人、能登町で74人に上った。
 七尾鹿島消防本部によると、七尾市は94人、中能登町が5人だった。羽咋郡市広域圏事務組合消防本部によると、志賀町が56人、羽咋市は6人で、宝達志水町については避難所から救急搬送された人はいなかった。