prime

【深掘り】南城市議会、重い腰上げる 市長セクハラ疑惑、表面化から半年 「第三者委」設置を要請へ 沖縄


【深掘り】南城市議会、重い腰上げる 市長セクハラ疑惑、表面化から半年 「第三者委」設置を要請へ 沖縄 南城市役所
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 古謝景春南城市長のセクハラ疑惑を巡り、市議会が市側に第三者委員会を設置するよう要請することになった。本紙報道で疑惑が表面化してから半年。市議有志が年末年始に実施した職員アンケートに続き、市議会特別委の職員アンケートでも「市長からセクハラを受けた」という申告が複数寄せられる事態に直面し、議会が重い腰を上げた。

 13日の市議会終了後、中村直哉議長は「『遅い』という方も『慎重審議すべきだ』という方もいる。決して先送りしようということではない」と報道陣に語った。

 首長のセクハラは内部調査が難しく、第三者委で解明が進むことが多い。市長車運転手だった女性が「市長からのセクハラ」を申告した当初から第三者による調査を求めていたが、市長側が拒否。市民団体が設置を求める陳情を議会に提出しても、大半の与党市議が先送りに回っていた。

 「市長からのセクハラ」を訴えている複数の女性の相談に乗ってきた中立会派の仲間光枝市議は「『上司に相談しても何もしてくれない』という訴えもある中で、職員が安心して真実を話せる第三者による調査の必要性を痛切に感じ、求めてきた。ようやく議会として一歩前進した」と語った。

 ただ、議会としての具体的な要請内容を固めるのはこれからだ。野党会派の宮城尚子市議は「委員の人選に市の執行部が人選に関わらず、公平な立場でやれる第三者委設置を求めていく」との考えを示した。

 第三者委設置を陳情していた市民団体「ハートのまち南城 人権ファーストの会」のメンバーは「遅かった」「いままでの市議会の動きをみると、これからも監視していかないといけない」と話した。
  (南彰、普天間伊織)