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「どこもかしこも冠水で通れない」道路寸断、床上浸水も 記録的な大雨 沖縄


「どこもかしこも冠水で通れない」道路寸断、床上浸水も 記録的な大雨 沖縄 大雨で冠水した道路=14日午前10時半ごろ、豊見城市与根
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 記録的短時間大雨情報が出るなど、激しい雨に見舞われた沖縄本島では14日、各地の冠水による交通の混乱や、床上浸水などの被害が報告された。数年に一度とされる大雨に、対応に追われる人の様子もあった。

 西原町の西原中では午前10時過ぎ、校内を流れる小波津川からあふれた水が校舎に入り、支援室と保健室前の廊下が11時ごろまで浸水した。同中は雨が落ち着いた昼過ぎに生徒を帰宅させた。同町は通信アプリ「LINE(ライン)」の公式アカウントなどで、小波津川に近づかないよう呼びかけた。

 八重瀬町には午前10時40分、記録的短時間大雨情報が出された。午前11時ごろ、同町の上田原から伊覇向けの町道が冠水し、車が立ち往生した。一時通行止めとなり、貨物トラックを運転していた運送業の40代男性は「どこもかしこも冠水で通れない。どうしたらいいんだ」と頭を抱えた。

 豊見城市でも道路冠水が相次ぎ、市道26号や市道13号、県道231号で車両の水没が発生した。

 那覇市消防局指令情報課によると、建物の床下・床上浸水が少なくとも5件あった。同市壺屋の「比嘉めがね時計店」は、店の入り口付近で床上45センチの浸水があった。客も受け入れられず、45年にわたって切り盛りしている比嘉利信さん(81)は「一日中、片付けだよ」と作業に追われた。

 中城村奥間では住宅地に隣接する山側から道路に土砂が流れ込んだ。同村当間では午前10時半ごろ、国道329号や吉の浦会館周辺などで冠水が起きた。側溝のごみを取り除き排水を促す役場職員の姿もあった。職員の1人は「これほどの冠水は久しぶりだ」と驚いた様子だった。  

(金盛文香まとめ)