沖縄、土砂崩れ各地で続発 住民避難や通行止めなどで警戒、生活に支障も


沖縄、土砂崩れ各地で続発 住民避難や通行止めなどで警戒、生活に支障も 大雨の影響で民家に迫る土砂=18日午後6時43分ごろ、豊見城市上田(喜瀨守昭撮影)
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 18日早朝からの大雨の影響で、本島各地や久米島、薮地島などで同日、道路の冠水や土砂崩れなどの被害が相次いだ。土砂崩れにより那覇市内の民家敷地内に木が倒れ込む被災があったほか、久米島や名護市の道路が終日通行止めになるなど、各地で住民らの生活に支障が生じた。

 18日午前5時半ごろから同8時ごろにかけ、うるま市石川伊波の県道6号や南城市大里の県道86号、八重瀬町宜志の県道82号などで、いずれも数十分間の道路冠水が確認され、警察や消防などが排水作業や交通整理などで対応した。

 那覇市宇栄原では午前7時半ごろ、住宅裏の崖が一部崩れ、複数の木々が民家敷地内に倒れ込む被害があった。住民の30代男性は「雨が続くとさらに被害が拡大するかもしれないので、早く天気が回復してほしい」と眉をひそめた。

大雨の影響で民家に迫る土砂と倒木=18日午後3時ごろ、那覇市宇栄原(喜瀨守昭撮影)

 豊見城市上田の山林でも午前11時ごろ、土砂崩れが確認された。市によると、発生した場所は土砂災害警戒区域に指定されており、市などが近隣住民に避難を呼びかけた。住民らは「土砂が落ちてきそうだ」などと不安や疲労の色をみせた。

 久米島町では土砂崩れの影響で町道真泊1号、黒石林道、町道29号(アーラ林道)、久米島空港真泊線の旧道の一部が終日通行止めになった。うるま市の薮地島でも土砂崩れで道が遮断され、島内の牛舎で作業中だった畜産業の男性が一時本島に戻れなくなった。

 名護市許田―宜野座村松田間の県道71号でも、土砂崩れの危険性があるとして終日通行止めとなっている。いずれも19日以降、土砂の撤去作業などを行い、安全が確認され次第、通行再開となる見通し。

(西田悠、田中芳、藤村謙吾)