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沖縄県と3市、保育施設に特別監査 「補助金不正受給」の社会福祉法人、公金の支出入を精査


沖縄県と3市、保育施設に特別監査 「補助金不正受給」の社会福祉法人、公金の支出入を精査 沖縄県庁
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 県内の社会福祉法人が運営する宜野湾市の認可保育施設が虚偽の申請で補助金を不正受給していた問題で、同法人の保育施設がある那覇、浦添、宜野湾の3市と県が保育施設に対する特別監査を実施していたことが18日までに関係者の話で分かった。

 県と3市は5月29日に立ち入り調査し公金の支出入を精査している。

 同法人が運営する宜野湾市の保育園は、2021年~24年3月の間、退職した保育士を在籍扱いにした職員配置表や賃金台帳表を宜野湾市に提出していた。また、勤務実態のない女性の給与報告書を、女性が住む那覇市に提出した後、撤回した。

 県などによると、同園に対して行政による監査を行ってきたが、外部からの指摘があるまで虚偽の申請を把握できなかったという。自治体の担当者らは「複数年にわたって事実と異なる手続きが行われており、事務文書のミスという範囲を超えている」と語った。

 浦添市議会は18日、議会運営委員会を開いて対応を協議し、26日の本会議で緊急質問の場を設けることを決めた。同法人が営む市内の認可保育園について同様の問題がないかなどについて、市当局が答える予定。

(嘉陽拓也、藤村謙吾)