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曖昧さ愛する優しい社会へ 宮城潤さん(地域サポートわかさ事務局長)<step 自分らしく一歩前へ>


曖昧さ愛する優しい社会へ 宮城潤さん(地域サポートわかさ事務局長)<step 自分らしく一歩前へ> 講演する宮城潤さん=13日、那覇市泉崎の琉球新報ホール
この記事を書いた人 Avatar photo 中村 優希

 「step~自分らしく一歩前へ」第2期第4回講座が13日、琉球新報ホールで開かれ、NPO法人地域サポートわかさ事務局長の宮城潤さんが登壇した。「『アート×社会教育』で、ゆるやかな地域社会を」をテーマに講演した。同公民館は「朝食会」や映画上映会、英会話教室などを開いており、宮城さんは物事に取り組む際のモットーとして「頑張らない」心持ちを紹介した。活動を継続する秘訣(ひけつ)として「頑張りすぎると他人にも頑張りを強要し、自分が折れてしまう」と話した。

 同公民館は「つどう、まなぶ、つなぐ」を理念に活動を展開している。地域の人がおかずを一品持ち寄る「朝食会」を2007年から毎月1回開催し、12月には200回を迎える予定だ。8年間続いているという映画上映会や英会話教室など、多岐にわたる小さな取り組みを長く続けている。

 県立芸術大学で彫刻を学んでいたという宮城さんは、アートを取り入れた活動にも力を入れている。アーティストの協力を得て、外国人を対象にした映像作りのワークショップや、段ボールを使ってノートやレターセットを作り展示会を開くなどの活動を通して地域の交流を生み出している。

 宮城さんは「アートは新しい自分に出会う喜びを知り、価値観を更新する体験を与えてくれる。曖昧な物を愛する気持ちを持つと優しい社会につながる」と話した。

 (中村優希)