宮崎県の日向灘を震源とする地震と、南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」の発表から一夜明けた9日、沖縄県内では前日に続き、南海トラフ地震防災対策推進地域に指定されている名護市など16市町村を中心に市町村が警戒態勢を敷いている。イベント中止といった大きな影響はないものの、県内のホームセンターなどでは災害の備えとして、飲料水や保存のきく食料品、ポータブル電源などを買い求める人の姿も見られた。
国頭村は管理職員で会議を開き、防災無線で注意を呼び掛けることを確認した。本部町は津波警報の発表時には消防機能を移転することも想定しているという。
糸満市やうるま市、東村などはホームページや交流サイト(SNS)を通じて、食料品の備蓄や家具の固定、避難場所の確認などを呼び掛けた。南城市は避難所の水道や電気などを点検した。いくつかの市町村には避難に関する問い合わせが住民から寄せられた。
公立学校は夏休み期間だが、県教育委員会は9日、地震や津波への警戒を呼び掛ける事務連絡のメールを市町村教育委員会と各県立学校に送った。避難などの対応をあらためて確認することや、関連する情報の収集に努めるよう求めている。担当者は「状況の変化があればさらなる対応を検討する」と述べた。
(吉田健一、嘉陽拓也、外間愛也)