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性暴力なくなるまで フラワーデモ沖縄5年 つながり大切に


性暴力なくなるまで フラワーデモ沖縄5年 つながり大切に 花やプラカードを手に性暴力の根絶をサイレントスタンディングで訴える参加者ら=11日、那覇市泉崎の県民広場前
この記事を書いた人 Avatar photo 中村 優希

 性暴力の根絶を訴える「フラワーデモin沖縄」が11日で5年を迎えた。同日夜、那覇市泉崎の県庁前県民広場に約25人が集まり、花やプラカードを手にしてサイレントスタンディングで意思表示をした。全国各地で展開されるフラワーデモは、県内では2019年8月に始まり、毎月継続してきた。

 初めて参加した翁長由佳さん(39)は娘と母と一緒に大宜味村から訪れた。「一緒に悲しんだり、性暴力がない社会を目指していきたいとの思いで連帯できたりする場があることは大事だ。起きてしまった悲しい事をないものにしない」と力を込めた。

 豊見城市から訪れた宮城歩花さん(24)=豊見城市=は「表に出しづらい被害を受けている人が多いからこそ、皆で一緒につながっていこうという気持ちがすごいと思う」と話す。フェミニズムについて学ぶ友人の影響でデモの存在を知り、大学2年生の頃から参加してきた。「私の小さな行動が何かにつながってほしい」と話した。

 フラワーデモは、話をせずとも、同じ思いを共有し、参加者が安心していられる場所にもなってきた。呼びかけ人の宮城朋子さん(55)は「無理して話をしなくても時間を共有するだけでいい。大切な話をしてくださる方もいて、皆で静かに耳を傾ける時間を重ねてこられた」と振り返る。

 性的同意に対する理解など少しずつ社会の意識の変化を感じつつも「まだ自分を責めてしまう被害者が多い。悪いのはあなたじゃない。加害者が悪いとみんなで認識できる社会に変わったらいい」と話した。次回のフラワーデモは9月11日に開催予定。

(中村優希)