米兵による少女誘拐暴行事件の初公判で、那覇地裁は12日、傍聴人に対し、性暴力のない社会の実現を訴えるフラワーデモに使う花をたずさえた傍聴を制限した。地裁総務課は「裁判長が法廷警察権に基づいて判断した。判断理由は答えていない」としている。
制限されたのは「フラワーデモin沖縄」主催者の上野さやかさん。最終的に上着で花束を隠す形で傍聴席に入った。たずさえていた花束は、11日に那覇市内で開かれたフラワーデモで参加者が手にした花だった。上野さんは「参加者が託した思いを届けようと持ってきた。裁判所の説明に納得はしていないが、『(隠さなければ)入れない』という選択肢しか与えられなかった」と語った。
(南彰)