2人だけの秘密の画像…撮ったらダメ!<スマホとのつきあい方>6


2人だけの秘密の画像…撮ったらダメ!<スマホとのつきあい方>6 イメージ写真
この記事を書いた人 Avatar photo 熊谷 樹

夏休みももうすぐ終わります。長期の休みはスマホへの依存が高まるだけでなく、スマホをめぐるトラブルや事件の発生も増える時期です。何気なく入力した言葉や送ってしまった写真、画像を巡り、一生後悔する事態に陥ることもあります。中高生が巻き込まれやすい犯罪やトラブルはどのようなものがあるのか、マンガや新聞記事をもとに考えましょう。

秘密の画像? 拡散したら取り返しがつかない

恋人と盛り上がって一緒に性的な写真を撮ってしまった、恋人にお願いされて下着姿の画像を送ってしまった、SNSで知り合った相手にだまされたり、脅されたりして自分で裸の画像を撮って送ってしまった-。そのような被害を「自画撮り被害」といいます。一度ネットに上がると全てを消すことは難しく、今は大丈夫でも数年後、数十年後に画像が出回る可能性もあります。

(徳島県警・徳島県教育員会提供、沖縄県警協力)

相手の下着姿や裸の写真など性的な画像を撮影(製造)したり、相手にそのような画像を送るように求めたり、スマホに画像を保存したり、誰かに提供したりしたら「児童ポルノ禁止法違反」などで逮捕される可能性があります。例え交際関係にあっても撮影・画像の保存をすることは罪に問われる可能性があります。

県内でも被害多く

自画撮り被害は別名リベンジポルノとも呼ばれています。いたずらや面白半分、もしくは嫌がらせや復讐を目的に、性的な写真や動画をインターネット上に公表することを差します。次のマンガは実際に沖縄県内であった事件をもとに作成しています。

とても怖いマンガですが、他人事ではありません。沖縄県内でも裸の画像を要求したり所持したり提供したりするなどの事件が多く起こっています。2022年に全国で児童ポルノ事件で摘発された人のうち、4割は10代でした。実態として10代が被害者にも容疑者にもなっている現状が浮かび上がります。

2023年3月4日付の琉球新報28面に掲載
2023年7月20日付の琉球新報27面に掲載
2023年11月27日付の琉球新報27面に掲載

リベンジポルノという言葉は、あたかも被害者にも落ち度があるようにとらわれがちですが、要求するほうに問題があります。個人用に保存していた画像を、知らないうちに友人や知人が勝手にスマホを開いて送信してしまうという可能性も否定できません。正常な交際は「撮らない、撮らさない」が基本。「盛り上がって撮ってしまった」では済まないことを双方が自覚しなくてはなりません。