交流サイト(SNS)で知り合った当時17歳の女子高校生に現金3千円を支払ってみだらな行為をしたとする児童買春や、この少女の腕をつかんで引きずるなどの暴行を加えたとする傷害の罪に問われた塾講師の被告(51)の判決公判で、那覇地裁(佐藤哲郎裁判長)は「刑事責任は重い」として懲役2年(求刑懲役3年)を言い渡した。
検察側の冒頭陳述や公判によると、被告は2023年6月ごろ、SNSを介して少女と知り合った。同10月から11月にかけて計5回、現金3千円を渡してみだらな行為に及び、その様子を収めた動画ファイル5点を所持した。
4月には、接触を避けようとした少女を車で追いかけ、本島中部で降車した少女の腕をつかんで引っ張るなどして加療約2週間のけがを負わせたとしている。
佐藤裁判長は判決で、被告が中学教諭だった2017年4月に児童買春などの罪で執行猶予判決を受けた点を踏まえ、犯行を5回にわたって繰り返したことを「法を守ろうという意識が鈍麻している」と指摘。
被告の求めを無視した少女に暴行を加えるなど「強い執着が見てとれる」とし、「(少女の)恐怖心などの精神的苦痛は大きかった」とした。