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道路不通が29カ所 能登半島 再被災で復興遅れ懸念


道路不通が29カ所 能登半島 再被災で復興遅れ懸念 不明者の捜索が続く石川県輪島市の塚田川の河口付近=27日午前
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 能登半島の記録的豪雨による土砂崩れなどの影響で、石川県は27日、同日午後4時時点で国道や県道計29カ所が通行止めになっていると明らかにした。元日の地震による不通区間も残る中での再被災で、復旧作業や生活再建へのさらなる遅れが懸念される。豪雨から28日で1週間。共同通信の集計で死者は11人。国土交通省によると、少なくとも9人は土砂災害に巻き込まれた。消防や警察は不明者の捜索を続けた。
 県が管理する国道や県道は豪雨の影響で土砂崩落や倒木などが発生、21日以降、輪島市や珠洲市など半島北部を中心に最大で48カ所が通行できなくなった。ほかに市町の管理する道路も被災しているが、被害の全容は把握できていない。
 輪島市の坂口茂市長は県災害対策本部で、市道の橋9カ所が崩落したと明らかにした。半島への主要なアクセス道路である能越自動車道も、一部区間が一時通行止めとなった。
 能登半島地震では最大87カ所が通行止めとなった。国交省や県が応急復旧を進め、豪雨の前に約70カ所で通行可能となっていた。今回の道路被害で、復旧工事や支援に当たる車両が往来しにくくなり、復興の停滞につながる恐れがある。