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那覇の市営住宅からアスベスト 住人と作業員の健診、市へ申し入れ 建交労組 沖縄


那覇の市営住宅からアスベスト 住人と作業員の健診、市へ申し入れ 建交労組 沖縄 早急なアスベスト対策を求める「なくせじん肺全国キャラバン」の高田正矢さん(左奥)=7日、那覇市役所
この記事を書いた人 Avatar photo 宮沢 之祐

 那覇市の小禄市営住宅の一部棟でアスベスト(石綿)の吹き付け建材が見つかった問題で、全日本建設交運一般労働組合(建交労)などによる「なくせじん肺全国キャラバン」が7日、同市市営住宅課を訪れ、早急な対策と住人や作業員の健康診断などを申し入れた。

 全国キャラバンは、さまざまな職種でのじん肺やアスベストの根絶を訴え、予防と被害者の救済を各都道府県や労働局に求めている。小禄市営住宅でのアスベスト問題を受け、建交労全国労災職業部会の高田正矢副部会長らが那覇市役所に申し入れに訪れた。

 同住宅10号棟の1室では、飛散性が強いレベル1のアスベスト建材が天井に使われているのが見つかったが、3カ月以上も各戸の実態調査や応急措置がされていない。高田副部会長は、アスベストが原因で40年後に中皮腫が発症し、そのときには治療が困難だった事例を挙げ「健康被害の申告がないから安全ではない。市民の命と健康にかかわる大問題で、早急に対策を」と要請した。

 3カ月の作業でアスベストを吸い、中皮腫が発症することもあると指摘。これまでに天井のカビ取りや建材の交換をした業者を割り出し、健康被害を調べるように求めた。 

 (宮沢之祐)