「ジュリ馬行列」神奈川で30余年ぶり 議論重ね、復活 川崎市の東海道宿場まつり


「ジュリ馬行列」神奈川で30余年ぶり 議論重ね、復活 川崎市の東海道宿場まつり 街道をにぎわせたジュリ馬行列=20日、神奈川県川崎市
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 川崎市の市制100周年を記念して開催された「東海道川崎宿場まつり」のパレードに、「ジュリ馬行列」が登場した。19、20の両日に開催された同まつりの2日目の目玉行事。川崎沖縄芸能研究会(名嘉ヨシ子会長)が出演した。

 同研究会が昭和時代に川崎で上演した人気演目の一つで、30年以上前に同会第3代会長の前田久進さんの時代に演じて以降、途絶えていた。今回の再演に当たり、慎重な議論を重ねて復活を決めた。流派を超えて女性会員が集結し、川崎沖縄県人会館で稽古を重ねた。

 行列は、同研究会役員の阿波連とも子さんのどらを先頭に法(ほ)螺(ら)貝の合図で小土呂橋交差点をスタート。女性三線演奏家の音色に合わせて馬具を装着した紅型をまとった踊り手25人が、「ユイユイユイユイ」と明るい掛け声で東海道をスネー。沿道からは「きれい」と歓声が上がった。馬舞を撮影しようと、沿道は観客で埋め尽くされた。

 前田第3代会長の娘の前田利恵子副会長は「かつては川崎競馬場の記念行事に『馬』つながりで招かれて演舞したり、市の祭りに呼ばれたりするなど、人気の行列踊りだった」と復活を喜んだ。

 同まつりの木村教義実行委員長は「一番の盛り上がりだった。沖縄芸能は人を元気にさせる。沖縄パワーは川崎の力。これからも一緒に街を盛り上げていきたい」と語った。

 (山川夏子首都圏通信員)