24日のプロ野球ドラフト会議で、埼玉西武ライオンズから名前を呼ばれた瞬間、エナジックスポーツ高の龍山暖(はるき)さん(18)の表情が緩んだ。
「プロ野球選手が夢だった。選ばれてほっとしている」。指名後、言葉を詰まらせながら語った。周りには3年間、寝食を共にして野球に打ち込んできた仲間たち。拳を重ねて喜びをかみしめた。
会場には父・浩之さん(57)と叔父・謙二さん(55)、野球の送り迎えをしていたという母ゆみ子さん(52)の姿もあった。ゆみ子さんは「本人が一番うれしいと思う。小さい頃からずっと話していた夢だったから」と語り、目頭を押さえた。
創部3年目で、練習を共にしてきた15人の仲間たちが支えだった。元主将で、大学でも野球を続けるという新里哲弥さん(17)は「4年後、同じ舞台に立てるよう頑張っていく」と語った。バッテリーを組んできた投手の古波蔵虹太さん(18)は「今まで出会った中で一番すごいキャッチャー。本当にうれしい」と祝福した。
(池田哲平)
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