文部科学省は31日、2023年度の小中高生の暴力行為やいじめ、不登校などの状況をまとめた「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」の結果を発表した。県内の小中高校の不登校者数は前年度比1387人増の8240人で、小中は過去最多だった。小学校の千人当たりの不登校者数は32・7人で、全国平均の21・4人を大きく上回りワーストだったほか、中高も全国平均を上回った。
不登校者数の内訳は小学校が前年度比717人増の3284人、中学校が同534人増の3729人、高校が同136人増の1227人だった。不登校者数増加の要因について半嶺満県教育長は、無気力や不安、生活リズムの乱れの相談が多いとしたほか、「児童生徒の個々の状況に応じて休養させるなど『教育機会確保法』の趣旨の浸透による、保護者の意識の変化も要因の一つ」との分析を発表した。
小中高校と特別支援学校のいじめの認知件数は前年度比301件減の1万3838件で、やや減少した。重い被害が疑われる「重大事態」は同9件減の22件で、うち生命、心身、財産に重大な被害が生じた可能性がある「1号重大事態」は同5件減の13件だった。
小中高の暴力行為の発生件数は前年度比117件増の3100件で過去最多だった。
(外間愛也)
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県内不登校最多8240人 23年度 小学、千人当たり全国最多
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琉球新報朝刊