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原告側、被害実態を陳述 嘉手納爆音訴訟 睡眠妨害訴え


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 米軍嘉手納基地周辺8市町村の住民1万2049世帯の3万5566人(提訴時)が、米軍機の騒音で睡眠妨害や身体的被害などを受けているとして、夜間・早朝の飛行差し止めや損害賠償などを国に求める第4次嘉手納爆音訴訟の第6回口頭弁論が31日、那覇地裁沖縄支部(梶浦義嗣裁判長)で開かれた。
 弁論では原告側の代理人3人がそれぞれ、提出書面の要旨を意見陳述して、嘉手納町やうるま市の旧具志川市地域、旧石川市地域に住む原告が見舞われている騒音被害の実態を訴えた。
 嘉手納町の住民7752人分の陳述をまとめた高橋徹弁護士は、騒音被害に加えて「実に8割を超える世帯が排出ガスの被害を訴えている」と指摘。「基地被害が広範囲におよび、深刻かつ重大」とした。旧具志川市地域の約6860人の陳述をまとめた立野嘉英弁護士は「(住民は)昼夜を問わず運航する航空機の爆音により、深刻な睡眠妨害を被っている」と訴えた。
 被告の国は、原告の訴える睡眠妨害や生活被害などについて「具体的な主張立証がされてない」と主張。「科学的知見や各種調査結果などによっても原告らに各種被害が生じたとは認める余地はない」として住民の訴えを退けるよう求めた。