第77回野間文芸賞(野間文化財団主催)は5日、中村文則さん(47)の「列」(講談社)に決まった。第6回野間出版文化賞には「ちいかわ」を手がけた漫画家のナガノさん、ノーベル賞作家ガブリエル・ガルシア・マルケスの代表作「百年の孤独」の文庫版を刊行した新潮文庫のプロジェクトチームが選ばれた。
第46回野間文芸新人賞は、那覇市出身で琉球大学人文社会学部に在籍する豊永浩平さん(21)の「月ぬ走いや、馬ぬ走い」(講談社)に決まった。沖縄を舞台にした同作は第67回群像新人文学賞も受賞するなど、多方面から評価されている。豊永さんは「他の候補作も実力派ばかりだったので、単独受賞は大変光栄に思う」と喜んだ。来年3月の大学卒業後も文筆活動を続ける意向だといい「大きな賞をいただきハードルも上がるが、自分だからこそ書ける沖縄というものを深めていきたい」と気持ちを新たにした。
第62回野間児童文芸賞は長谷川まりるさん(35)の「杉森くんを殺すには」(くもん出版)に決定。出版文化賞の特別賞には、「名探偵コナン」で知られる漫画家の青山剛昌さん(61)が選ばれた。
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豊永さん 野間文芸新人賞 「自分の沖縄深めたい」
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琉球新報朝刊