【嘉手納】米軍嘉手納基地所属のF15戦闘機が退役することに伴い、米空軍が穴埋めとして戦闘機を同基地に巡回配備させて、4日で1年。この1年間で基地周辺の航空機騒音発生回数は全地域で増加し、90デシベルを超える騒音発生回数が激増している。特に基地滑走路に近い嘉手納町屋良では、90デシベル超えの騒音が巡回配備後の1年間で3198回を記録し、配備前の1008回と比べ3倍以上に増えた。
90デシベルは「騒々しい工場内の音」に相当し、極めてうるさい騒音だ。
騒音全体に占める90デシベル超えの騒音の割合も増加している。巡回配備前は4~13%台だったのに対し、配備後は9~31%台と高い数値で推移する。
特に大型エンジン搭載のFの両方で基地周辺地域に悪影響が生じている。
嘉手納町の當山宏町長はこの状況を受け、今年8月に沖縄防衛局にF35A騒音軽減を求め要請した。しかし「改善がなされているとは言いがたい」とし、10月30日に改めて防衛局を訪れ、騒音被害軽減のために方策を講じるよう要請した。
(石井恵理菜)
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