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自衛隊、民間船であす入港 沖縄・中城湾港 人員180人、車両60台 最大の実動演習、あすから


自衛隊、民間船であす入港 沖縄・中城湾港 人員180人、車両60台 最大の実動演習、あすから 民間船舶「はくおう」(資料写真)
この記事を書いた人 Avatar photo 明 真南斗

 【東京】10日から始まる自衛隊最大の実動演習「自衛隊統合演習(JX)」の一環で、防衛省・自衛隊は10日に中城湾港に人員約180人、車両約60台を積み込んだ民間船舶を入港させる方向で調整している。県外から沖縄に部隊を展開する訓練で、防衛省がチャーターした民間船舶(PFI船)の「はくおう」を使う。人員と車両は公道を使って那覇市の那覇基地と沖縄市の白川分屯地、うるま市の勝連分屯地へ移動する。

 統合演習ではその他、自衛隊のC2輸送機で北海道から大分県経由で16式機動戦闘車(MCV)を那覇基地に持ち込む。那覇駐屯地の基地警備訓練に使うため、基地間移動で一部公道を通過する。

 那覇基地には南西地域の医療拠点を設け、久米島町や徳之島から自衛隊のヘリなどで負傷者を運ぶ訓練を行う。その一環で隊員が戦死したと仮定し、遺体の取り扱いを訓練する。関係者によると、仮埋葬や臨時の遺体安置所の設置を想定しているが、防衛省はこの訓練項目を明らかにしていない。実動の自衛隊統合演習は9回目。全国で自衛隊員約3万800人が参加する。米軍の参加人数は約1万人で、前回の約5800人と比べて大幅に増加している。車両約3500台、艦艇約20隻、航空機約210機が稼働する。宮古島市の保良訓練場などで電磁波作戦訓練、宮古島駐屯地で通信訓練、渡名喜村の米軍出砂射爆撃場(入砂島)で実弾射撃などを予定する。与那国町では12日に町が主催する防災訓練に参加する。自衛隊の恩納分屯基地(恩納村)や与座岳分屯基地(糸満市)、八重瀬分屯地(八重瀬町)、米軍の那覇港湾施設(那覇軍港)、嘉手納基地なども使用する。

 (明真南斗)