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海砂年間採取量 上限制定を要請/沖縄平和市民連絡会


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 名護市辺野古の新基地建設に伴う工事に関して沖縄平和市民連絡会のメンバーらは15日、県に対し、県内での海砂採取の年間採取量の上限(年間総量規制)を制定するよう要請した。
 同会の北上田毅氏は、沖縄防衛局の資料に基づいて、辺野古新基地建設事業では約394万立方メートルの海砂が必要になると主張した。県によると、県内での海砂の採取量は2019年から22年の間、約80万~120万立方メートルで推移していることから、北上田氏らは「(工事では)現在の年間採取量の3~5倍の海砂が採取される。沖縄の沿岸海域の環境に深刻な影響を与えることになる」と危惧。山口県など西日本地域の6県で設けられている海砂の年間採取量の総量規制を定めるよう訴えた。
 前川智宏土木建築部長は年間総量規制に関して、20年度に事業関係者や学識関係者からの意見聴取を試みたと説明。一方で、新型コロナウイルスなどの影響により十分な聴取を行うことができなかったとし、今後改めて実施を検討していくと述べた。 (與那原采恵)