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岸田首相 米議会演説へ 4月11日軸 安倍氏以来9年ぶり


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 【ワシントン共同=高木良平】ジョンソン米下院議長は、岸田文雄首相が4月の訪米時に上下両院合同会議で演説すると米政府高官に伝えた。複数の米関係筋が23日明らかにした。4月11日を軸に調整を進め、日本政府に正式通知する。
 日本の首相としては2015年の安倍晋三氏以来、約9年ぶりの議会演説となる。
 国賓待遇で訪米する岸田氏は日米同盟を一層強化し、インド太平洋地域や世界の平和に貢献する考えを示す。被爆地・広島選出で核軍縮をライフワークとする岸田氏が「核兵器のない世界」に向け、どのようなメッセージを打ち出すかも注目される。
 東・南シナ海で覇権主義的行動を強める中国や、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮をにらみ、米国が期待する防衛費の大幅増など防衛力強化策や、日米韓3カ国の戦略的連携の推進もアピールするとみられる。
 岸田氏は4月10日にバイデン大統領との首脳会談と公式夕食会に臨み、日米同盟の深化、経済安全保障、宇宙・サイバーやハイテク分野での協力強化を話し合う見通し。
 安倍氏は15年4月、日本の首相として初めて上下両院合同会議で演説した。戦後70年の節目に、敵対国から同盟関係となった「日米の和解」を訴えた。