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自民、議員のみ傍聴提案 政倫審「公開」折り合わず


自民、議員のみ傍聴提案 政倫審「公開」折り合わず 衆院政治倫理審査会の構成
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、衆院政治倫理審査会の与野党筆頭幹事が26日、開催形式を巡り国会内で会談した。自民党の丹羽秀樹氏は「全面非公開」の方針から譲歩し、国会議員の傍聴に限り容認する案を提示。報道機関を含む全面公開を求める立憲民主党の寺田学氏は反発し、折り合わなかった。
 政倫審の運営を巡る与野党の対立は鮮明となっており、筆頭間で引き続き調整する。
 寺田氏は会談後、国会内で記者団に「国民に直接、説明責任を果たすという重要性を理解いただけていないのは残念だ」と述べた。28、29両日に政倫審を開催する日程について、正式決定を27日の幹事会に持ち越した。
 与野党は26日昼に幹事会を開いたものの、公開の是非に関する議論は平行線をたどり、幹事会はいったん休憩に入ったまま散会した。26日中の対面による筆頭幹事の協議再開は見送った。
 参院の政倫審は幹事懇談会を開き、27日に審査会を開くと決めた。
 立民議員が開催を求めた趣旨説明を行い、自民議員の弁明は実施しない。参院政倫審の開催は初めて。
 岸田文雄首相は自民党役員会で、政倫審に出席する松野博一前官房長官ら自民安倍派、二階派の5人に関し「それぞれが自らの置かれた状況をよく省みて、丁寧な説明を尽くすよう促していきたい」と強調した。これに先立つ衆院予算委員会では「説明責任を尽くす観点から、最良の方法が取られることを期待している」と述べた。