航空自衛隊は28日、福岡市東区の水族館「マリンワールド海の中道」に隣接する駐車場で、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)部隊の機動展開訓練を実施した。弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮や軍事力増強を続ける中国を念頭に、有事の対応力向上が狙い。防護範囲が広い改良型の「PAC3MSE」を投入し、機材の展開から撤去までの手順を確認した。
午前9時半ごろ、機材を引いた車両が次々と到着。弾道ミサイルを追尾するレーダーを展開し、空に向けて発射機を上げるなどして、20分程度で迎撃態勢を整えた。訓練には空自の西部高射群第8高射隊(福岡県久留米市)から約20人が参加。隊長の渡辺陽平2等空佐は「即応態勢を堅持して国民の安心感の醸成に寄与したい」と話した。
PAC3は、海上自衛隊のイージス艦の迎撃ミサイルが大気圏外で撃ち漏らし、大気圏に再突入した弾道ミサイルを狙う役割を担う。
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福岡でPAC3 展開訓練を実施 航空自衛隊
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琉球新報朝刊