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辺野古経費 検討も 防衛相「工事の進捗次第で」


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 【東京】木原稔防衛相は4日の参院予算委員会で、防衛省が約9300億円としている米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設工事の関連経費の見直しについて、「今後の進捗(しんちょく)などを踏まえて検討していく必要がある」との認識を示した。辻元清美氏(立民)への答弁。
 木原氏は、辻元氏から現時点での辺野古新基地工事の進捗状況を問われ、2022年度末までに埋め立てに投入した土量が全体の16%で、費用が4312億円になったと明らかにした。辻元氏は、すでに防衛省の試算額の半分近くを費やしている点を踏まえ、「(計画は)破綻している」と指摘し、試算を見直す考えがあるかをただした。
 木原氏は「経費の概略を現段階で見直す計画はない」としながらも、工事の進捗次第での検討に含みを持たせた。
 辻元氏は、辺野古工事の関連経費が、28年度までに防衛費を総額43兆円とする政府の防衛力整備計画に含まれていない点にも触れつつ、岸田文雄首相にも試算見直しを求めた。これに対し岸田首相は、「厳正化への取り組みは続けていきたい」と述べるにとどめた。 (安里洋輔)