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米兵が銃とみられるもの構え… 普天間でオスプレイ整備 防衛相、飛行再開「事前調整まだない」


米兵が銃とみられるもの構え… 普天間でオスプレイ整備 防衛相、飛行再開「事前調整まだない」 駐機するMV22オスプレイの機体周辺で訓練する兵士ら(左下)=5日午前9時8分、宜野湾市の米軍普天間飛行場(ジャン松元撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 鹿児島県・屋久島沖で昨年11月に発生した墜落事故を受け、全世界で飛行停止している米軍の垂直離着陸輸送機オスプレイの飛行再開について、木原稔防衛相は5日の閣議後会見で「これまでのところ、米側から事前調整は来ていない」と語った。一方、米軍普天間飛行場ではこの日、海兵隊のMV22オスプレイが飛行場内を移動し、機体が整備される様子が確認された。

 AP通信は1日、米国防総省が近く飛行停止措置を解除する見通しで、米軍幹部が今週にも防衛省と日本政府を訪れ、直接計画を説明すると伝えた。日本側がこの説明を受けるまで、飛行は再開しないとしている。

 5日朝から普天間飛行場ではオスプレイに米兵複数人が乗り込んだり、機体の周囲で銃とみられるものを構えたりした。午前9時50分ごろには、回転翼を回す様子も確認された。

 午前10時半すぎには一時的に誘導路に入った。正午ごろにも複数機で何らかの作業があった。

 木原氏は「オースティン米国防長官から国防総省の関係部署に対し、日本国内のオスプレイの運用前には必ず日本政府と調整するよう指示が出されている」と強調した。「必要な情報提供をしっかり受けて防衛省・自衛隊としても『米軍の対応が適切だ』と主体的に判断するに至ることが必要だ」と述べた。
 防衛省の茂木陽報道官は、今後ホバリングや場周経路の飛行が行われた場合、運用や飛行の再開に当たるのか問われ「具体的にどういった対応で運用停止措置が解除されるのかについては、米側とこれから調整する」と述べるにとどめた。
 (明真南斗、ジャン松元、名嘉一心)