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鉄骨むき出し 容器底に穴も 福島第1原発


鉄骨むき出し 容器底に穴も 福島第1原発 福島第1原発1~4号機の現状(写真は国際廃炉研究開発機構、日立GEニュークリア・エナジー提供)
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 福島第1原発では、1~3号機に原子炉から溶け落ちた溶融核燃料(デブリ)、1、2号機のプールに使用済み核燃料が残る。1、3、4号機は水素爆発して建屋が大きく破損した。1号機は今も鉄骨がむき出しで、爆発によるがれきがほぼそのまま残っている。
 1号機では2023年3月に実施した水中ロボットによる原子炉格納容器の内部調査で、原子炉圧力容器を支える土台がほぼ全周にわたって損傷していることが判明した。圧力容器は底に穴が開き、格納容器底部までデブリが広がっているとみられる。
 がれきは5階部分に山積みで、その下のプールには、392体の使用済み核燃料が残る。東電は粉じんを防ぐため、建屋全体を覆う大型カバー設置を計画。23年度ごろ完成の予定だったが、事故時に放射性物質を含む気体を放出する「ベント」を実施し、高濃度に汚染された非常用ガス処理系(SGTS)配管の撤去作業が遅れ、25年夏ごろに延びた。
 2号機は建屋の気密性が高く、最初にデブリの採取に着手する。