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「同盟のひずみ露出」 知事 オスプレイ再開批判


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 玉城デニー知事は15日の定例記者会見で、昨年11月の米空軍CV22オスプレイ墜落事故の原因や安全対策の詳細が説明されないまま、米軍普天間飛行場所属のMV22オスプレイが14日に飛行再開したことについて「初日からこのような状況になるとは。県民の怒りも当然だ」と反発した。米軍関連の問題が頻発する現状に「沖縄に日米同盟のひずみが連日のごとく露出されすぎている」と危機感をあらわにした。
 陸上自衛隊が14日に公表した、昨年4月の宮古島沖での陸自ヘリ墜落事故の調査結果については「事故原因がおおむね明示され、合理的な再発防止策の説明があった」として飛行再開を認める考えを示した。一方、オスプレイ事故に関する国の説明を問題視し「非常に大きな違いがある。十分な説明が行われたと(国に)認識されては住民にとっても甚だ迷惑だ」とくぎをさした。
 4カ月連続で米軍が嘉手納基地でパラシュート降下訓練を強行したことには「遺憾」だとし「県民の抗議もないかのように訓練が定期的に繰り返し実施されている。県民の思いを一切考慮しない態度で、『良き隣人』とは非常にほど遠い」と指摘した。伊江島補助飛行場の滑走路の修繕が行われるまでの訓練中止や、訓練の県外・国外での実施を求めていくとした。
 (知念征尚)