嘉手納町議会(仲村渠兼栄議長)は15日、全議員15人で沖縄防衛局に伊藤晋哉局長を訪ね、嘉手納基地の航空機騒音激化と同基地で相次ぐパラシュート降下訓練に抗議する意見書を手渡した。従来は基地対策特別委員会で要請を行っており、全議員での要請は異例。2018年以来となる。
全議員を代表し4人が意見を述べた。4カ月連続で降下訓練が実施されていることについては嘉手納基地以外での訓練を求めた。
伊藤局長は訓練場所について「即応性との関係で一定の制約があるかと思う」とし、伊江島の滑走路の早期再開を米側に求めると繰り返した。米側は近く改修工事の計画を日本政府に説明する見込みだという。
嘉手納所属のF15戦闘機の退役に伴い、米軍はF35などの外来機を嘉手納に巡回配備している。配備後、90デシベル以上の高い騒音が激増している。
騒音について発言した安森盛雄議員は「町議会は何百回と抗議要請してきたが、何が変わったのか。健康を害す騒音だ」と指摘した。伊藤局長は「体感できる改善が図られず、むしろ騒音が増えていることはおっしゃるとおりだ。今まで以上に米側とやりとりする」と答えた。
(石井恵理菜)