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国民保護「大戦の反省から重要」 自衛隊制服組トップ、吉田統幕長が見解 東京


国民保護「大戦の反省から重要」 自衛隊制服組トップ、吉田統幕長が見解 東京 吉田圭秀統合幕僚長=2023年11月、防衛省
この記事を書いた人 Avatar photo 明 真南斗

 【東京】自衛隊制服組トップの吉田圭秀統合幕僚長は14日の記者会見で「先の大戦で、沖縄の住民を守り切ることができなかったという反省に立ち、南西地域の国民保護は極めて優先順位が高い任務と考えている」と語った。一方、自衛隊は主な任務である「武力攻撃の排除」に支障が出ない範囲で国民保護に携わるという従来の位置づけを変更する訳ではないとも述べた。

 吉田氏は、国民保護を重要視する理由について、個人的見解とした上で「南西地域は島しょ部で成り立っており、海で隔てられている。自力で避難することは、時間がたてばたつほど、難しくなる」と説明した。その上で「武力攻撃の阻止排除と並んで南西地域では極めて重要だ」と語った。

 自衛隊が国民保護に携わる具体的な在り方は明確にしなかった。自衛隊の装備を避難に利用にするのか問われたが「運用に関わることなので答えは控えるが、必要であれば使用も排除するものではない」と述べるにとどめた。

(明真南斗)